台湾鐵路(台鐵)では、普通列車の他、特急列車「自強」号が多く運行されています。台湾各地を結び、多くのユーザーに親しまれている重要な足です。
自強号の運行に使用される車両も世代交代が順次進み、2021年には新型車両「EMU3000型」の導入が始まりました。この車両には、普通車の他に特別車両「騰雲座艙」が連結されています(「トンユンズオツァン」と読みます)。
筆者も訪台する機会があり、EMU3000型で運行される「新自強」号の騰雲座艙に乗車しました。これが、なかなか素晴らしい体験で、皆さまにも乗車をおススメしたいです。
新自強号の「騰雲座艙」は、東武「スペーシアX」や近鉄「ひのとり」号のプレミアム座席に相当する設備です。時間帯によっては台鐵弁当が車内で提供され、上級感を満喫できます!
それでは、一体どのようにきっぷを購入し、乗車したらいいのでしょうか?
この記事では、台鐵の在来線特急列車「自強」号に乗車する際に必要なきっぷの買い方および乗車方法を、台湾を訪れる旅行者向けに解説します。そして、新型車両EMU3000型で運行される「新自強」号の特別車両「騰雲座艙」に乗車した時の様子をご紹介します。
台湾国内を移動する際の味方「自強」号
台湾を訪れる外国人訪問者が主に訪れるのが、台湾の中心である台北です。そのため、台湾の地方都市を訪れる機会はあまりないかもしれません。
しかし、台湾をリピートする際には、地方都市もぜひ訪れたいです。その際の移動の味方となるのが、台鐵の在来線特急列車「自強」号です。
運賃が手頃で気軽に利用できる自強号
台中や高雄、花蓮や台東といった台湾の地方都市を訪れるには、台湾新幹線や在来線(台鐵)を利用すると、とても便利で快適です。
台湾新幹線(台湾高鐵)は台北市と高雄市を結んでおり、多くのユーザーによって利用されています。所要時間が短く便利な反面、運賃が高額なのが難点です。
一方、新幹線開業後であっても、在来線特急列車「自強」号の運行が打ち切られることはありませんでした。
台湾の鉄道は在来線であっても運行時間が正確で、車両も比較的清潔です。その上、自強号の運賃は比較的手頃です。新幹線よりも時間がかかりますが、とても使えるのではないでしょうか。
手軽に体験できる「新自強」号の特別車両「騰雲座艙」
従来から運行されている「自強」号には、古い車両も多いです。それらを置き換えるべく、新型特急列車用車両の「EMU3000型」電車の導入が2021年以降進行中です。
EMU3000型電車で運行される自強号は、従来の自強号と区別するため「新自強」号と呼ばれています。時刻表やネット予約画面では「自強(3000)」と表示されています。
新自強号のハイライトは、特別車両「騰雲座艙」が連結されていることです。このクラスはいわばビジネスクラスで、日本でのグリーン車に相当します。
新自強号は12両編成で運行されますが、このクラスは1両のみで、定員はわずか30名です。3列シートで電源コンセントやUSBポート、無料WIFIが使える他、乗車中にはスナックとドリンクのサービスがあります(時間帯によっては台鐵弁当も)。普通車よりも上級感があり、乗車すればきっと満足できるに違いありません。
台湾におけるきっぷの購入は決して難しくない
海外の鉄道を利用するに当たって不安なのが、きっぷの購入でしょう。
台湾の鉄道きっぷは、ネットでも予約購入できます。しかし、予約画面のインターフェースは決して良いとは言えず、外国人にとってはなかなかハードルが高いです。
また、駅の窓口では英語や日本語があまり通じず、複雑な要望を伝えるには基礎的な中国語会話能力が必要です。
そのため、いかにしてきっぷを買うのかが課題ですが、昨今はスマートフォンアプリで翻訳機能を利用でき、自動券売機も完備されています。実際にきっぷを買えば、「案ずるよりも産むが易し」であることが分かるでしょう。
それでは、台鐵の特急列車「自強」号の詳細について、詳しく解説していきます!
「自強」号の種類・設備
台鐵の特急列車「自強」号の車両には、デビューした時期によっていくつかの世代があります。ここでは、自強号のバリエーションについて、概略を簡単にお話しします。
従来の自強号(プッシュプル式自強号)
従来から運行されている自強号には、PP1000型と呼ばれる車両が充当されています。編成の先頭部と最後尾に連結された電気機関車が、12両編成の客車を牽引する方式の車両です。動力方式の関係で、プッシュプル式自強号とも呼ばれます。
客車の設備は、すべて普通車です。原則的には座席指定を受けて乗車しますが、ICカードでの無座席乗車も可能です。
後継の車両が登場していますが、この車両で運行される自強号は、西部幹線を中心にまだまだ多く設定されています。今後新型車両に置き換えられるとしても、しばらくの間は乗車する機会があるのではないでしょうか。
「太魯閣」号
2007年にデビューしたTEMU1000型電車によって運行されるのは、「太魯閣(たろこ)」号です。台湾の有数の名勝地である太魯閣渓谷にちなんで、この車両の名称が付けられました。この車両は8両編成の電車ですが、振子装置が搭載されているため、カーブでも速度を落とさずに走行できます。
従来の自強号と同様、車両の設備はすべてが普通車です。車体の揺れが大きいために無座席乗車が認められておらず、座席指定されたきっぷを購入する必要があります。
東部幹線を中心に活躍していましたが、新型車両への置き換えが進んでおり、運行ダイヤ上本数が減っています。
「普悠瑪」号
これらの車両の後継として、TEMU2000型電車が2013年に登場しました。列車の愛称は、台湾の民族プユマ族にちなんで「普悠瑪(ぷゆま)」号と呼ばれています。前述の太魯閣号と同様、車両には振子装置が搭載されています。
8両編成の車両は、すべて普通車です。太魯閣号と同様無座席乗車は認められておらず、あらかじめ指定券を購入する必要があります。
東部幹線、西部幹線ともに、多くの便が設定されています。この車両が走っている姿をまだまだ見られるのではないでしょうか。
「新自強」号
2021年にデビューしたのが、最新型のEMU3000型電車です。前述した車両がいずれも経年劣化しているため、それらの置き換えのために登場しました。新型車両で運行されるため、従来の自強号と区別するために「新自強」号と呼ばれています。
日本の車両メーカーによって製造された車両で、車内の雰囲気は日本の在来線特急列車さながらです。12両編成の列車には、1両だけ特別車両が連結されています(残りの11両は普通車)。その特別車両は「騰雲座艙」と呼ばれ、上級クラスにふさわしいサービスが提供されています。
この車両で運行される新自強号のうち、ごく一部の列車には自由席が設定されています。ただし、原則的には全車指定席です。
現在、東部幹線への導入がかなり進んでいる一方、西部幹線では本数があまり多くありません。
上述したプッシュプル型自強号がこの車両による運用に置き換えられる見込みで、将来的にはこの車両に乗車する機会が多くなるでしょう。
自強号の編成
上記列車の編成は、下図の通りです。
いずれの列車も、進行方向が逆行(反時計回り)の場合、先頭が1号車です。
進行方向が順行(時計回り)の場合、8両編成の太魯閣号および普悠瑪号は、先頭が8号車です。また、12両編成の自強号および新自強号は、先頭が12号車です。
駅のホームには、号車毎の乗車位置が数字で表示されています。その表示を見れば、何号車がどの辺に停車するのかが分かるしくみです。
「自強」号の席番
座席指定されたきっぷには、号車と席番が記載されています。席番の振り方が独特で、日本の方式とはかなり異なります。
普通車
普通車の座席は、4列シートです。日本のように[番号+アルファベット]ではなく、[番号]だけで表記されます。席番の振り方は下図のようになりますが、[4の倍数+1]の席番が必ず窓側であることが分かります。
このように、番号が連続していなくても座席が隣り合っているので、安心してください。きっぷを購入する時には席番を指定できないのですが、あらかじめ知っておきたいです。
新自強号の騰雲座艙
1編成あたり、わずか30席の設備です。普通車同様、席番の振り方が独特です。
[4の倍数]にあたる席番が1列シートで、海側です。2列シートの席番が連続していませんが、隣接した座席です。
自強号の概要が理解できたところで、運賃やきっぷのお話に移ります!
「自強」号の運賃
自強号は、一部列車に設定された自由席車両を除き、全車指定席です。全車指定席の列車は、営業規則上「對號列車」と呼ばれ、あらかじめ自強号用の乗車券の購入が必要です。ここでは、自強号の運賃およびきっぷの購入方法についてご説明します。
自強号の運賃・主要区間の運賃額
日本のように乗車券と特急券を購入するのではなく、自強号用の賃率で運賃計算された乗車券を購入します。自強号の賃率は1kmあたり2.27元で、普通列車(区間車)の賃率よりも高く設定されています。
従来からの自強号・太魯閣号・普悠瑪号・新自強号(普通車)の賃率は共通しています。同じ区間を乗車する限り、どの列車でも運賃が同額であることを覚えておきたいです。
普通車
台北駅から国内の主要な駅まで自強号に乗車する場合の運賃は、下表の通りです。
乗車区間 | 大人運賃 |
台北駅・台中駅間 | 375元 |
台北駅・高雄駅間 | 843元 |
台北駅・花蓮駅間 | 440元 |
新自強号の騰雲座艙
前述した通り、新型車両のEMU3000型電車で運行される新自強号には、6号車に「騰雲座艙」が連結されています。
区間ごとに運賃額が決まっていますが、概ね普通車の2倍に設定されています。また、50km以上乗車する場合に限り、きっぷを購入できます(近距離での乗車不可)。運賃には、車内で提供されるスナック・ソフトドリンクが含まれています。
自由席・無座席乗車について
原則全車指定席の自強号ですが、一部の列車には自由席(自由座)が設定されています。また、一定の条件下に限り、ICカードで自強号に乗車することも可能です。
自由席
自由席が設定される列車に関しては、台鐵のウェブサイトに記載されています。当記事執筆時点の設定列車は以下の通りですが、利用する際にはご自身でも確認してください。
108次・117次・120次・133次・145次・146次
上記列車の4号車から9号車までが、自由席です(6号車騰雲座艙を除く)。自由席を利用する場合の運賃は、座席指定された運賃額の5%引きです。
ICカードによる無座席乗車
台鐵全線でICカードによる乗車が可能ですが、一部の自強号にも乗車可能です。
乗車区間の営業キロが通算で70km以下の場合、経路のすべてもしくは一部に自強号を含めることができます。現在、多くの列車で座席指定された乗車券が必要になっており、無座席乗車できるのは従来から走る自強号のみです。
台鐵ウェブサイトで列車の詳細を検索し、指定券の購入が必須な列車ではないことを確認しましょう。
台湾におけるきっぷの仕組みや購入方法に関する詳細については、以下の記事(↓)をぜひご一読ください。
「自強」号のきっぷの購入方法
自強号に乗車するには、座席指定された乗車券(指定券)が必要です。乗車日の4週間前から、指定券を購入可能です。台湾の列車はいつでも混んでいるため、特に週末や繁忙期には事前にきっぷを押さえたいです。
ネットで購入~外国人訪問者には厳しいかも~
台鐵のウェブサイトおよびアプリでは自強号のきっぷを予約購入できて、便利です。購入時には身分証番号の入力が必要で、きっぷを受け取る時に提示する必要があります(外国人はパスポート番号)。
自強号のきっぷを購入する際、購入手段にかかわらずシートマップから席番を選ぶことはできません。効率化を図るために席番が自動で割り当てられるとのことですが、この点は日本と違って不便なところです。
駅で購入
外国人にとっては、駅が頼りになります。台鐵の駅員には英語があまり通じないので(日本語は言わずもがな)、必要最低限の中国語会話を習得するか、メモを渡すなどの工夫をしたいです。
駅窓口
列車が運行している時間帯には、原則的に有人窓口が開いています。大きな駅ではブース数が多くありますが、必ずしもすべて開いているわけではありません。
現金だけではなく、日本で発行されたクレジットカードも決済に使用できます。
新自強号の騰雲座艙のきっぷを購入する場合、運賃に含まれているスナック・ドリンクをあらかじめ決めます。窓口であれば、迷わないで済むと思います。
多機能自動券売機
窓口同様、自強号の指定券を券売機でも購入できます。日本語で画面を表示できるので、操作に戸惑うことはありません(画面の作りが日本よりも粗いですが)。
日本の指定席券売機同様、多機能自動券売機には、大型のタッチパネルが装着されています。
初期画面では、[チケット購入]を押します。
自強号の指定券を購入するには、[急行列車]を押します。
条件を入力すると、それに見合った列車が表示されます。購入したい列車を選択します。
現金やクレジットカード、Apple Pay、Google Pay等で決済できます。
コンビニ等で購入
台湾では鉄道きっぷをコンビニでも購入できますが、発券手数料や言語の問題といったデメリットがあります。したがって、詳細については割愛します。
きっぷの乗車変更・払いもどし
自強号の指定券に関しては、列車が発車する時刻の30分までは、1回だけ乗車変更が可能です。乗車変更ができないケースや旅行を取り止める場合には払いもどしとなります。手続きのタイミングによって、払戻手数料の金額が変わります。
「自強」号のきっぷの様式
座席指定を受けた状態のきっぷ券面の様式は、次の通りです。台鐵においては、日本と同様に端末から磁気券が発券されます。きっぷのサイズは日本と同様8.5cmですが、レイアウトは日本と異なり縦長です。
従来の自強号
台鐵の独特な地紋が印刷された黄色の台紙上に、必要事項が印字されています。磁気券ながらQRコードが印字されており、自動改札ではQRコードをかざします。
普悠瑪号
券面上には、列車名として「自強(普悠瑪)」と表記されています。自強号と賃率が同一であるため、このような形であると推察します。
新自強号(騰雲座艙)
従来の自強号と識別できるよう、列車名として「自強(3000)」と表記されています。席番が記載された本券の他に、スナック・ドリンクの種類が記載された引換券が発行されます。
お待たせしました!新型特急列車「新自強」号の「騰雲座艙」に乗車した際の様子を、これからご紹介します!
EMU3000型「新自強」号のきっぷ購入・乗車体験
2024年12月に訪台した際、自強号に数回乗車する機会がありました。その中でも最も印象に残ったのが、EMU3000型で運行される「新自強」号の特別車両「騰雲座艙」でした。
駅窓口でこの列車のきっぷを購入し、台中駅から台北駅まで乗車した際の様子を、ご紹介します。
「騰雲座艙」の指定券を購入~飲食サービスの予約~
台鐵の有人駅には多機能自動券売機が設置されていますが、あわせて出札窓口も開いています。日本のように、ユーザーを券売機に誘導したり、窓口を閉鎖するような空気感は全くなく、窓口を気軽に利用できる雰囲気です。
乗車日の前々日の夜に、台中駅の窓口できっぷを購入。旅行したのは12月で、ピークシーズンではありませんでした。そのため窓口は空いていて、すぐに順番が回ってきました。
中国語の会話能力がほとんどない筆者の頼みの綱は、英語での会話。幸いなことに駅員には英語が通じ、こちらが望む新自強号の指定券を購入できました。
この時購入したのが「騰雲座艙」のきっぷでしたが、駅員がメニューらしきものを持って来るではありませんか。
どうやら、この座席では飲食サービスが提供されていて、あらかじめ決めておくようです。メニューは中国語ですが、英語と写真も併記されているため分かりやすいです。
スナック・弁当
一番のウリは台鐵オリジナルの弁当ですが、提供される時間帯が昼間から夕方にかけての食事時に限定されます。筆者が乗車したのが午前便だったために弁当が提供されておらず、何種類かあるスイーツから選ぶ形でした。
以下のスイーツから、好きなものを一つ選択できます。
- 台灣優格餅乾學院(School of Cookie)のビスケットバー
- 微熱山丘(Sunny Hills)のアップルケーキ
- Lotusのキャラメルビスケット(全素)
- ハーゲンダッツのアイスクリーム(前日までに要予約)
上の2つは、台湾発祥の専門店のスイーツです。国有企業の台鐵にしては、垢ぬけたチョイスだと思いました。
ソフトドリンク
ソフトドリンクについても、以下の中から一つだけ選べます。
- スパークリングウォーター(炭酸水)
- ミネラルウォーター(炭酸なし)
- アップルジュース
- スターバックスのエスプレッソ
筆者は、サニーヒルズのアップルケーキとスターバックスのエスプレッソを選択。
駅員が希望を登録し、代金を決済。台中駅・台北駅間の運賃は1人当たり705元と、決して安くありません。指定券とともに引換券を受け取りました。乗車当日が楽しみ。
台中駅から新自強号に乗車!~騰雲座艙車内設備~
乗車したのは、台中駅を朝9時に出発する新自強号でした。始発駅を早朝に出発するロングランの列車に、途中駅から乗車した形です。
110次:
(始発:潮州駅 6時22分)台中駅 9時01分発 → 台北駅 10時48分着(終着:七堵駅 11時18分)
あらかじめ指定券を購入しておいたので、台中駅には定刻の15分前に入りました。台中駅の駅舎全体が、大きな屋根に覆われています。
自動改札口を通り、ホームへ。改札口に設置された発車標に、これから乗車する新自強号110次列車が表示されていました。
ホーム上にある発車標。乗車する列車は少し遅れていたようですが、すぐに定刻に戻ったよう。
8時59分、乗車する新自強号110次列車が到着。台湾の特急列車は橙色の車体が多い中、白とグレーのツートンカラーが斬新です。
6号車の騰雲座艙車内へ。この列車の運用に入った編成は2023年製の新車で、車内は明るく清潔です。特別車両ながら、内装は至って質素です。車端部には大きな荷物を置ける荷物棚があるのですが、スペースが広くなく、あいにく埋まっていました。
2列シートの座席。特別車両に見られるような華やかさは一切なく、機能的な座席です。座り心地は硬く、長時間座っていても疲れません。
この座席には電源コンセントとUSBポートが装着されているのですが、なかなか見つかりませんでした。各座席の真下にあるのですが、これが見つけにくい。位置的には他者と干渉しないのですが、使用感がいまいちです。
前席の背もたれに装着されたテーブルに貼られた車内のご案内。12両編成の各車両には洗面所が設置されていますが、混雑していても十分な数が確保されています。日本製の車両らしく、新幹線や常磐線特急と同じ雰囲気です。
6号車車内への入口。センサー式ではなく、ボタンを押して扉を開ける方式です。明るいですが、特別車両にしては質素に見えます。
進行方向の後ろから眺めた車内。シートピッチは十分広く、余裕があります。
騰雲座艙ならではの喫食体験
台中駅を定刻に発車し、一路台北駅へ。この列車は、台北駅の直前に位置する板橋駅までノンストップの、速達タイプです。
台中駅を発車して間もなく、車内販売がやってきました。アテンダントさんが、列車のきっぷを買った時に予約しておいたスナックを持ってきてくれました。
微熱山丘(サニーヒルズ)のアップルケーキとパイナップルケーキのセットと、スターバックスのエスプレッソです。
サニーヒルズは台北市内に本店がある菓子店ですが、連れが曰く有名らしいとのこと。これがおいしく、食感や味は確かでした。このケーキは1個60元で、2個で120元相当です。台湾のお菓子にしては値段が高めですが、高級感を謳う騰雲座艙らしいチョイスです。
区間の途中で運行が一時的に抑止されたものの、すぐに運行を再開し、定刻に台北駅に到着。至福のひと時を過ごせました。
まとめ
台鐵が運行する在来線特急列車「自強」号は、台湾各地を移動する旅行者にとって味方です。運賃も台湾新幹線と比較して手頃で、気軽に利用できます。
従来からの自強号・太魯閣号・普悠瑪号・新自強号のいずれにも自強号用の運賃が適用されますが、普通車に関してはいずれも同額です。
自強号は一部の列車に設定されている自由席を除き、全車指定席です。したがって、原則として乗車する前に座席指定された乗車券(指定券)を購入します。ネットでも指定券を購入できますが、外国人にとってはハードルが高いです。駅でもきっぷを購入できますが、あらかじめ乗車したい列車の列車番号を調べ、メモ書きして窓口に行くとスムーズでしょう。
新型車両で運行される「新自強号」には、特別車両「騰雲座艙」が連結されています。普通車と比べて運賃が2倍程度かかりますが、サービスが充実しています。電源コンセントやUSBポートが装着された3列シートは余裕があり、長時間乗車しても疲れません。また、スナック・ドリンクが提供されるため、文字通り特別な車両です。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考資料
● 台鐵ウェブサイト 2025.01閲覧
● 台湾観光庁ウェブサイト 2025.01閲覧
● 台湾観光庁「いくたび、ふたたび台湾」 2025.01閲覧
当記事の改訂履歴
2025年01月20日:当サイト初稿
コメント