JR「両毛線」で途中下車の旅を満喫!1枚のきっぷでめぐる観光スポットやB級グルメ~東京発のアクセス・きっぷの買い方~

JR足利駅 乗り鉄(鉄道旅行)

群馬県東南部から栃木県西南部にかけての地域を結ぶ、JR両毛線。始発駅の高崎駅から新前橋駅を経由し、終着駅の小山駅まで91.7kmを、普通列車が約1時間50分かけて走っています。

両毛線は地域住民による日常生活の利用が多いため、観光目線で紹介されることはあまり多くありません。しかし、両毛線の沿線には、多くの著名な観光スポットが集まっています。さらに、B級グルメを楽しめるのも、両毛線ならではの魅力です。

このように、東京から日帰りあるいは1泊2日程度で途中下車しながらめぐるのに適しているのが、北関東を走る両毛線です。では、入口である高崎駅や小山駅までどのようにアクセスし、どのようなきっぷを買えばいいのでしょうか。

大宮駅から高崎線で高崎駅に向かい、小山駅まで両毛線に乗車し、宇都宮線で大宮駅に戻る一周経路が、片道普通乗車券を購入する上での最短距離です。この区間の営業キロが216.7kmあるため、普通乗車券には各種割引が適用されます。

この記事では、北関東地区を東西に走るJR両毛線へのアクセスや運賃・料金、きっぷの買い方を詳しくご説明します。その上で、両毛線でどのような観光スポットをめぐることができ、どのような乗り鉄を楽しめるか、ご紹介します。

この記事から分かること
  • 1枚の片道普通乗車券を購入し、途中下車しながら旅行すると便利なこと
  • 交通系ICカードを使用したIC乗車も可能だが、各種割引が効かないこと
  • 途中下車を可能とするには、経路上の一部区間を新幹線経由とすること

乗り鉄・観光スポット・B級グルメを満喫できる両毛線の旅

高崎駅ホーム

冒頭でご紹介した通り、高崎駅(群馬県高崎市)から新前橋駅(群馬県前橋市)を経由し、小山駅(栃木県小山市)に至るのがJR両毛線です(正式には新前橋駅・小山駅間が両毛線の区間)。いずれの駅も、東京から直線距離で80kmないし100km離れています。

両毛線には特急列車は走っておらず、普通列車に乗ってのんびりと移動することになります。

両毛線系統図

これは、簡易な両毛線の路線図です。両毛線の沿線には、群馬県の県庁所在地である前橋市や、織物産業で栄えた桐生市・足利市といった、重要な街があることが分かります。そのため、両毛線が観光第一で語られることが少ないのです。

実際に、両毛線沿線に多くの観光スポットやB級グルメが集まっていることがクローズアップされることは、あまりありません。しかし、以下のような著名な観光スポットの最寄りは、いずれも両毛線の駅です。

  • 世界遺産の富岡製糸場
  • 日本遺産の足利学校
  • 世界的に有名なあしかがフラワーパーク

B級グルメに関しては、以下のようなものが広く知られています。

  • 高崎駅の駅弁(だるま弁当・峠の釜めし)
  • 佐野駅の佐野ラーメン
  • 小山駅の餃子

リストアップしたもの以外にも、群馬県伊勢崎市が本拠のペヤングソース焼きそばといった、両毛線沿線でいただける焼きそばもご当地の名物です。

これらの観光スポット・B級グルメ以外にも、ご紹介しきれないものが多くあります。また、両毛線と接続する上信電鉄やわたらせ渓谷鉄道といったローカル線の乗り鉄も、楽しみの一つです。

このように、両毛線を観光目線で見てみると、とても魅力的であることがお分かりになるのではないでしょうか。

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両毛線の位置・東京からのアクセス

前述した通り、JR両毛線は群馬県東南部と栃木県西南部に位置しますが、これらの地域は関東平野の北縁部に当たります。ちょうど山間部に接した平野を走る格好で、トンネルが1か所もありません。

両毛線位置図

東京からの直線距離は、高崎駅と前橋駅が100km、足利駅が80km、佐野駅から小山駅にかけてが70kmです。東京から十分日帰りができると言えるでしょう。

東京から両毛線に入るには、高崎駅か小山駅に向かいます。それぞれの駅へのアクセスをご説明します。

高崎駅へのアクセス

新幹線E7系高崎駅にて

東京から高崎駅には高速バスが走っていますが、当記事では鉄道アクセスを前提とします。東京駅から高崎駅へは、上越・北陸新幹線もしくは在来線の高崎線を利用します。この区間の営業キロは、105.0kmです。東京駅からの新幹線および在来線の列車名と所要時間は、以下の通りです。

新幹線

  • 上越新幹線:「とき・たにがわ」号で約50分
  • 北陸新幹線:「はくたか・あさま」号で約50分

在来線

  • 高崎線特急列車:「草津・四万」号で1時間20分
  • 高崎線普通列車:上野東京ラインで2時間00分

高崎駅には多くの新幹線が停車し、在来線の本数も多いので、アクセスは容易です。使える時間と予算で乗車する列車を選択するとよいでしょう。

小山駅へのアクセス

新幹線E5系小山駅にて

東京駅から小山駅へは、東北新幹線か上野東京ライン(宇都宮線)で移動します。列車名と所要時間は、以下の通りです。

  • 東北新幹線:「なすの」号で40分
  • 在来線(宇都宮線):普通列車で1時間30分

高崎駅よりも東京駅寄りに位置しているため、所要時間が短めです。小山駅に停車する東北新幹線「なすの」号の本数が1時間に1本と少ないため、在来線普通列車の方が早く着くことも多くあります。

両毛線内の途中駅へのショートカット~東武線が直接結ぶ~

このように、両毛線内の主要駅に向かうには、高崎駅や小山駅から回り道しなければなりません。東京から一直線に向かいたいという人には、フラストレーションを感じることでしょう。

当記事のスコープから離れますが、東京と両毛線の途中駅を一直線に結ぶ東武鉄道のアクセスについて簡単に触れておきます。

東武伊勢崎線系統の各駅

東武伊勢崎線系統の以下の駅には、浅草駅・北千住駅から東武特急「りょうもう」号でアクセスできます。

  • 伊勢崎駅
  • 新桐生駅
  • 足利市駅
  • 佐野駅

浅草駅・北千住駅からの所要時間は、1時間20分ないし1時間40分程度です。

伊勢崎駅(群馬県伊勢崎市)に向かうには、太田駅(群馬県太田市)から伊勢崎線普通列車に乗り継ぎます。また、佐野駅(栃木県佐野市)へは、館林駅(群馬県館林市)から佐野線普通列車に乗り継ぎます。

東武特急「りょうもう」号の料金・きっぷの買い方等の詳しい情報については、以下の記事をぜひご一読ください。

東武特急「りょうもう」号の料金・きっぷの買い方いろいろ【2025-26年版】~ネット特急券から手売りきっぷまで~
東武鉄道の特急列車と言えば、日光・鬼怒川方面への列車をまず思い浮かべるのではないでしょうか。特急「りょうもう」号を最初に連想する人は、どちらかと言えば少数派であるように思われます。この列車の目的地である両毛地域(群馬県東南部や栃木県足利市、...

東武日光線系統の駅

東武日光線栃木駅には、浅草駅・北千住駅から日光線特急列車で直接入れます。所要時間は、1時間10分程度です。

このように、両毛線の旅を途中で離脱して東京に直接帰りたい場合、東武線は使える交通手段です。

それでは、両毛線の各駅で途中下車できるきっぷの買い方や運賃・料金についてご説明します!

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両毛線の小さな旅に必要なきっぷと値段

足利学校入口

東京から高崎駅および小山駅に新幹線でアクセスするには、乗車券の他にその区間の新幹線特急券が必要です。ここでは、その値段を見ていきたいと思います。

普通乗車券

東京を出発してから両毛線の全区間に乗車し、東京に戻るために必要な普通乗車券は、以下の通りです。

番号乗車区間営業キロ運賃
1東京駅・大宮駅間30.3km580円
2大宮駅・大宮駅間216.7km3,740円
3大宮駅・東京駅間30.3km580円
合計4,900円

なお、1番と2番をまとめて、東京都区内から大宮駅ゆき片道乗車券として購入することも可能です。その場合、通算した営業キロが247.0km、運賃が4,510円となります(ただし、1番と2番を別々に購入した方が低額です)。

「大人の休日倶楽部」の会員であれば、上表2番と3番の連続乗車券を所定の割引率で購入できます(連続乗車券の発売は2026年3月で終了)。

新幹線特急券

東京駅から高崎駅および小山駅まで新幹線を利用する場合の料金は、以下の通りです。

番号乗車区間指定席【通常期】自由席
1東京駅・高崎駅間3,040円2,510円
2小山駅・東京駅間2,610円2,080円
合計5,650円4,590円

運賃同様、新幹線特急券についても「大人の休日俱楽部」会員割引が適用されます。なお、全区間を普通列車で移動する場合、新幹線特急券は不要です。

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両毛線内を途中下車できるきっぷの買い方

高崎駅ホーム

当記事では、1枚の普通乗車券(紙のきっぷ)を購入し、各駅で途中下車することを前提にお話を進めていきます。

両毛線の全区間を含んだ環状線一周経路の普通乗車券

きっぷの買い方には多くのパターンがあり、各ユーザーにとって最適なきっぷの組み合わせは一通りではありません。したがって、ここでご説明するのは、あくまでも典型的な経路の組み方である点をご了解ください。

前述した通り、両毛線を乗車区間に含んだ環状線一周経路となる普通乗車券のうち、最短経路となるのは、以下の通りです。

乗車区間線区名営業キロ
大宮駅・高崎駅新幹線・高崎線74.7km
高崎駅・新前橋駅上越線7.3km
新前橋駅・小山駅両毛線84.4km
小山駅・大宮駅新幹線・東北本線(宇都宮線)50.3km
合計216.7km

また、以下の図を見ていただければ、東京と両毛線内の各駅との位置関係をご理解いただけるでしょう。

両毛線周回経路図

筆者が両毛線途中下車の旅を実際に楽しむために実際に購入したのが、以下の普通乗車券です。

大宮駅から大宮駅ゆき普通乗車券

この乗車券には「大人の休日俱楽部」会員割引が適用されていて、無割引の運賃より少しだけ安いです。

途中下車が可能な普通乗車券の条件

1枚の普通乗車券を購入し、後戻りしないように途中下車をしつつ鉄道旅行を楽しむには、途中下車が可能な普通乗車券を購入しなければなりません。そのための条件は、以下の通りです。

  • 発駅から着駅までの営業キロが101km以上であること
  • 東京近郊区間内で完結しない経路であること

上記の最短経路にかかる営業キロは、216.7kmです。したがって、1番目の条件である距離要件を満たしています。

それでは、2番目の条件はどうでしょうか。高崎駅までのゆきの経路、または小山駅からのかえりの経路で新幹線を利用する場合は、問題なく条件を満たします。しかし、全区間在来線に乗車したい場合は、どのように考えればいいのでしょうか。

両毛線内は全区間で交通系ICカードSuicaが利用できることから、「東京近郊区間」というゾーンに含まれます。全区間が東京近郊区間に含まれる場合、実は途中下車ができない決まりなのです。

東京近郊区間を外れるように経路を組むためのワザ

たとえ全区間が東京近郊区間に含まれるとしても、途中下車できるようになるきっぷの買い方が、実は存在します。

それは、乗車券の経路中に「新幹線」乗車区間を含めることです。当記事で扱う大宮駅・高崎駅間および大宮駅・小山駅間においては、新幹線と経路指定していても在来線に乗車することも、逆に在来線を経路指定して新幹線に乗車することも可能です。

この決まりを逆手にとって、実際に在来線を利用する場合であっても、きっぷを買う段階で新幹線経由とします。新幹線経由としてきっぷを買っておけば、実際に新幹線に乗車してもよいし、在来線に乗車してもよいわけです。

このワザは、知っていればそれほど難しいことではありませんが、実は難解な運賃計算ルールをフル活用して生み出されたものです。きっぷの経路の一部に新幹線乗車区間を適用し、近郊区間から外れるようにするためのワザについては、姉妹サイト「デジきっぷナビ」上に投稿された以下の記事が詳しいです。ぜひご一読ください。

乗車券の経路の一部だけ新幹線を含める方法|ネット予約・指定席券売機の操作テク
新幹線に乗車する際、乗車券には実際に乗車する新幹線の区間を明示するのが基本的なルールです。その際、全区間を新幹線に乗車する場合だけではなく、経路上の途中駅から別の途中駅までの区間のみ新幹線に乗車する場合があります。その際、あらかじめ経路を考...

紙のきっぷと交通系ICカードの使い分け

1枚のきっぷで旅行を楽しみたい場合や、運賃の各種割引を適用する場合、旅行開始前に普通乗車券を購入しなければなりません。ただし、この場合は上述した条件をクリアする必要があります。

紙のきっぷにこだわりがなければ、交通系ICカードに運賃分をチャージし、IC乗車しても一向に問題ありません。両毛線に関しては全区間Suicaエリアなので、IC乗車が可能です。ただし、各種割引が適用されず、所定運賃がかかる点に留意しましょう。

大人の休日倶楽部会員向けのきっぷの買い方

当記事でご紹介する経路は、すべてJR東日本管内です。したがって、「大人の休日俱楽部」や「ジパング俱楽部」の会員であれば、会員種別に応じた割引率にて普通乗車券および新幹線特急券を購入できます。

この場合に注意したいのは、以下の点です。

  • 旅行開始前にきっぷを購入すること
  • 紙のきっぷを使用すること

旅行開始前に購入する普通乗車券および新幹線特急券は、紙のきっぷです。これらの会員であっても、途中下車できるきっぷの買い方は上述したことが通用します。新幹線を利用するしないにかかわらず、普通乗車券の経路のどこかに新幹線を含めておきましょう。

両毛線沿線に点在する観光スポットから、鉄道で訪問しやすい箇所をピックアップします!

両毛線普通列車に乗って訪問する観光・B級グルメスポット

それでは、両毛線途中下車で訪れることができるスポットを見ていきましょう。筆者が何回かに分けて訪問した両毛線沿線の観光・乗り鉄スポットを、高崎駅から順に挙げていきます。

高崎駅を出発する前に観光を楽しむ

上信電鉄普通列車上州福島駅にて

群馬県随一のターミナル駅、高崎駅から上信電鉄に乗車すると、世界遺産に指定された富岡製糸場を訪問できます。

高崎駅から、富岡製糸場への最寄り駅である上州富岡駅までの所要時間は、約40分です。上州富岡駅から富岡製糸場までは、徒歩で向かうことができる距離です。

高崎駅に到着する直前に新幹線の車窓から見えてくる高崎観音(白絹観音)へは、高崎駅から路線バスに乗車します。胎内に入り、階段を上ると、高崎市街や関東平野を展望できます。

だるま弁当と峠の釜めし

高崎市は、だるまで有名な街です。正月には、だるま市が開催され、赤一色に染まります。だるまにちなんだ駅弁、だるま弁当が有名です。

高崎駅を訪問したら外せないのが、峠の釜めしです。本来は信越本線横川駅で販売されていますが、高崎駅にも売店があります。

高崎駅から両毛線普通列車に乗車!

高崎駅駅舎

両毛線は、正式には途中の新前橋駅から始まります。しかし、列車の運行面では高崎駅を発着する形です。したがって、両毛線には、高崎駅から乗車します。伊勢崎駅より先に向かう列車は、日中1時間間隔で運行されています。本数が多いとは言えないため、あらかじめ発車時刻を確認したいです。

前述したように、両毛線は人口の多い主要都市を結ぶため、列車が比較的混雑します。座れるようホームには早く向かいましょう。

両毛線普通列車高崎駅にて

両毛線を走る普通列車の車両は、211系と呼ばれる古い車両です。車内がロングシートであるため快適とは言えず、長時間乗車すると疲労します。

両毛線普通列車行先標

両毛線のラインカラーは黄色で、車両の行先標を見るとそのことが分かります。

桐生駅

わたらせ渓谷鉄道普通列車桐生駅にて

高崎駅から約45分で、群馬県内の最後の駅である桐生駅に到着します。

桐生市は絹織物で有名な街で、織物にちなんだ記念館があります。また、桐生市内にある宝徳寺は、秋の紅葉スポットとして有名です。

わたらせ渓谷鉄道が桐生駅を発着しており、乗り鉄を楽しめます。「トロッコわっしー」号が週末に運行されていて、渡良瀬川の渓谷を眺めながら日光市足尾地区に向かえます。

足利駅

足利駅駅舎

両毛線の列車が栃木県に入ってから到着する最初の主要駅が、足利駅です。足利駅から徒歩圏内にいくつかの観光スポットが集まっており、徒歩で散策できます。

足利市は歴史の街で、足利市に縁がある足利学校や鑁阿寺(ばんなじ)といった名跡があります。また、焼きそばやシュウマイといったB級グルメが、足利の名物です。

足利学校方丈から見る中庭

これは、足利学校の方丈から望む庭です。北関東にいながら京都を旅したような気分になります。

足利の中心部には全国チェーンのホテルがあるので、宿泊する場合は足利が便利でしょう。

あしかがフラワーパーク駅

あしかがフラワーパーク駅駅舎

世界的に有名になったのが、足利市東部にある「あしかがフラワーパーク」です。このパークを鉄道で訪問する人が多いため、新駅が開業しました。臨時駅ではないため、一年中利用できます。

藤の花が美しいあしかがフラワーパークのピークシーズンは、藤の花が満開となるGWとライトアップが行われる12月です。その時期には、東京からJRの臨時列車が運行されます。

ピークシーズンには園内が大変混雑するので、余裕をもってプランニングを行いたいです。

ピークシーズンは短く、大半の時期はローシーズンです。ローシーズンに訪れれば、園内をゆっくり散策できるでしょう。

佐野駅

佐野駅コンコース

B級グルメと街歩きを楽しめるのが、佐野駅の周辺です。

佐野厄除け大師に向かう途中に通る県道67号線(旧国道50号線)には、古い街並みが見られます。

佐野厄除け大師

佐野駅から徒歩20分前後で、テレビCMで有名な佐野厄除け大師に到着します。おみくじを自動販売機で求めてみてはいかがでしょうか。

ラーメン好きには、佐野ラーメンの食べ歩きがたまりません。中心市街に限らず、佐野市内には数十軒のラーメン店がひしめき合っています。ちぢれ麺と澄んだ醤油スープ、トロトロチャーシューが、佐野ラーメンの特徴です。

佐野ラーメンに限らず、いもフライや黒から揚げなど、佐野らしいB級グルメを楽しめます。

足利と佐野の観光スポットおよびB級グルメについては、別の記事に詳細を投稿しています。興味のある方は、以下の記事をぜひご一読ください。

栃木駅

栃木駅駅舎

両毛線と東武日光線が交わる栃木駅は通過点であるため、観光面でスルーされがちです。しかし、かつて「北関東の商都」と言われるほど舟運が発達し、現在でもその名残が街並みに残っています。

栃木市中心部を流れる巴波川

栃木市の中心市街地は「蔵の街」と呼ばれており、古くからの佇まいが残っています。中心部を流れる巴波川(うずまがわ)にも古い蔵が立ち並び、遊覧船に乗るとかつての繁栄を偲ぶことができるでしょう。

栃木市中心部の例幣使街道

中心部の北側には、例幣使街道の古い家屋が立ち並んでいます。駅から少し遠いですが、江戸時代からの街並みを眺めてみてはいかがでしょうか。

栃木市は観光地としてあまり知られていないので、混雑にまみれることなく街並みをのんびり楽しめるに違いありません。

小山駅に到着

小山駅駅名標

これまで多くの観光スポットを見てきましたが、いよいよ終点の小山駅で両毛線の小さな旅はおしまいです。

両毛線の列車が発着する6番線および8番線ホームは改札口から遠いので、時間に余裕をもって乗り継ぎましょう。

小山駅からは、水戸線で茨城県方面に抜けることができます。水戸線と常磐線を経路に追加すれば、北関東の全域を一周することが可能です。

東北新幹線と宇都宮線が通る小山駅も通過点として扱われがちで、実際筆者も小山の街を歩いたことがありません。しかし、小山には何軒もの餃子店があり、B級グルメを楽しめます。

まとめ

JR足利駅

東京から直線距離で80kmないし100km離れたJR両毛線は、鉄道でめぐる日帰り旅行には好適です。

北関東の両毛地域でかつて繁栄した絹織物工業の足跡を、富岡市の富岡製糸場や桐生市の絹織物に関する資料館で垣間見ることができます。また、栃木県内では、足利や佐野にある数々の観光スポットやB級グルメ、そして栃木市中心部の街並みといった観光スポットめぐりが楽しいです。

これらのすべての街を一日でめぐることはできませんが、一部の観光スポットに絞れば十分に日帰りできます。

東京方面からこれらの観光スポットを訪問するには、大宮駅から高崎駅、小山駅を経由して大宮駅まで戻る経路で1枚の片道普通乗車券を購入すると便利です。きっぷの有効期間が3日間であるため、2泊3日の旅行が可能です。途中下車しながら旅行を続けるには、経路上の一部区間を新幹線経由とする必要があります。

紙のきっぷにこだわりがなければ、全区間がSuicaエリアである両毛線を交通系ICカードでIC乗車しても差し支えありません。ただし、IC乗車では各種割引が効かないため、割引を適用するには普通乗車券を購入する必要があります。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

参考資料

● 桐生市観光物産協会 ウェブサイト 2025.4閲覧

● 足利市観光協会 ウェブサイト 2025.4閲覧

● 佐野市観光協会 ウェブサイト 2025.4閲覧

● 栃木市観光協会 ウェブサイト 2025.4閲覧

当記事の改訂履歴

2025年4月13日:当サイト初稿(リニューアル)

2022年6月13日:前サイト初稿(原文作成)

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